Case05 訓練の質を求めるのならコストをかけるしかない?

標的型メール訓練の実施費用って高過ぎやしないか?そう思ったことはありませんか?

日本国内において標的型メール訓練の実施を業者に委託した場合、訓練実施対象となる従業員の数に連動して、数十万円~数百万円の費用がかかる。というのが、市場の相場となっているようですが、訓練を受ける側の顧客(つまり御社)から見た場合、これは果たして適正な価格と考えてよいのでしょうか?

どの会社も同じような値段で出しているのだから、これがきっと相場であり、適正な価格なんだ。と思われるかもしれませんが、市場の相場が常に、買う側にとって適正な価格であるとは限りません。

市場の相場とは、需要と供給のバランス、業者間の競争などによって形成されるもので、周りがその金額で出しているから、自分もその金額で出す。というのはよくある話です。

これは知り合いから聞いた話ですが、ある会社では、攻撃メール訓練の実施代行サービスの利益率は8割以上で、数社を相手に数千万円の売り上げがあったそうです。これを単純計算すると、1社あたり数百万円の利益を得た。という話になります。

訓練実施代行サービスの『儲け』が本当に8割以上もあるのかどうかはわかりませんが、訓練実施代行サービスを提供する会社が日本全国に数十社も存在し、現在でも新たにサービスの提供を始める会社が何社もあること、また、訓練キットがあれば、たいして時間もかからずに業者レベルの訓練が実際にできてしまうことを考えると、この商売は儲かるから、つまり、顧客に高い値段を請求しても、何の疑問も持たれずに払ってもらえるから。として、様々な業者が参入している。という穿った見方をすることもできます。

このように考えると、業者が提供する訓練実施サービスの値段は、サービスを受ける側からすると、本当に適正な価格と言えるのだろうか?という疑問を感じざるを得ないのではないでしょうか?

雨後のタケノコのように業者が乱立している状況だからこそ、真贋を見極める目が必要です

訓練実施代行を提供する会社が日本全国に何十社も存在し、今もって次から次に新たな業者が登場している状況では、どの業者を選んでも十分な価値を提供してくれる。とは限らないでしょう。

中には、単に取り次ぎだけしている、つまり、マージンだけ取って、実際の業務は他社に丸投げ。という業者もあるようなので、そうした業者に訓練実施を委託している場合、マージン分だけ余計に費用を払っている。ということになります。

たとえ取り次ぎだけしている業者であったとしても、その会社が自社にしっかり価値を提供してくれているのなら、マージンを払っているとしてもそれは決して無駄なことではないと思いますが、契約先の会社は単に取り次ぎだけ、実際に訓練実施代行を行っている会社も、簡単な実施レポートを出してくれるだけで、自社のセキュリティレベル向上に役立つような価値を提供してくれるわけでもない。となれば、訓練実施にコストをかけること自体が無駄そのものと感じてしまうとしても不思議ではないでしょう。訓練を実施すること自体は良いことなのに、このような方向に流れてしまうとしたら、これはとても残念なことです。

現在、訓練実施代行サービスを提供している業者の中に、こうした業者はいないことを願いたいものですが、実際、こういった話があることを耳にする機会があることを考えると、業者に訓練実施の代行を委託するのであれば、その会社が自社に十分な価値を提供してくれる会社であるのかどうか、きちんとその真贋を見極めることのできる目を持ちたいものです。

【参考情報】業者の実力を見極めたいなら、たった一言、この質問を使え!

訓練実施の舞台裏を知れば、業者の価値を見極める目も養われます

「標的型攻撃メール対応訓練実施キット」は、業者並み、もしくはそれ以上の訓練を自社内製で実施することを支援するために生まれた商品です。それも、実際に自社内製で訓練を実施してきた大手企業の現場から出されるニーズに応えるために、今も改善を重ね続けている商品です。

実際に訓練を実施している現場の担当者が「欲しい」と思うものが具現化されているものなので、初めて訓練を実施される企業様にとってはもちろんのことですが、訓練実施代行サービスを提供する会社にとっても、効率的でコストエフェクティブな訓練実施の実現に大いに役立つ商品です。

キットを使って訓練実施サービスを提供する業者が存在するということは、裏を返せば、キットを活用した攻撃メール訓練実施の方法を知れば、業者が実際にどのような方法によって、どのような作業を行っているのかがわかる。ということです。

業者の手の内が分かれば、業者が提示してくる金額の妥当性はもちろんのこと、その業者がどれだけの実力を持っているのか?ということもわかります。キットを使えば自分でもできるようなことが実施できないような業者なら、頼ってはいけない業者だということがすぐにわかるでしょう。

キットを使えば自社内製で訓練が実施できますが、人手が足りないとか、別のもっと重要な業務に時間を割きたいといった理由で、訓練実施の作業を外部に委託したいというケースはもちろんあると思います。そのような場合でも、キットを活用した訓練実施の方法について理解していれば、適切な業者を選定し、適正な価格で業務を委託することに大いに役立つはずです。