避難所運営ゲーム(HUG)、やはり体験に勝る教育は無し
毎日新聞のサイトに掲載されていた、「奈良県安全・安心まちづくり推進課は「避難所運営ゲーム」(HUG)の貸し出しを始めた。」とのニュース。
避難所で発生する様々な課題や問題にゲーム形式で取り組むことで、避難所の運営を疑似体験できるのが特徴のこのゲームは、平成19年に静岡県が開発した防災ゲームとのこと。
どんな状況に陥っても、慌てず対処できる耐性は身につけておくべき
避難所に集まらなければならないような事態ともなれば、そこにはどのような知識や経験、考えや習慣を持った人が集まるのか予想が付きません。リーダーシップが取れるような人が居るのかどうかさえわからない。そんな状況であっても、生き延びなければならないという命題は否が応でも突きつけられます。
そんな状況に陥ったとき、避難所運営ゲームでの疑似体験とはいえ、実際に発生しうる課題に取り組んだ経験があれば、それは大いに活かされるだけでなく、体験が自身に繋がり、問題に直面しても慌てることなく、落ち着いて対処することができるであろうことは想像に難くありません。
百聞は一見に如かずで、やはり実際に体験してみることは、高い効果が期待できる教育方法であり、これに勝る方法はないと思います。
イザという時、上司やシステム担当者が居なかったら・・・
標的型攻撃への対処についても同じで、いつ何時仕掛けられるかわからない攻撃に対し、どのように対処するかを疑似体験しておくことは、決して無駄ではありません。
つい、うっかり添付ファイルを開いてしまい、マルウェアに感染してしまったかも!と思った時、上司は休み、システム担当者は不在で連絡が付かない、しかし、放置していたら被害が拡大するかもしれない・・・。そんな状況だったら、従業員はどのように対応を取るべきでしょうか?
こうした不意の問題に対し、模擬訓練を実施するなどにより、日頃から備えをしていれば、万一の時でも慌てることもなく、また、対処ミスから、二次被害・三次被害が発生してしまうようなことも防げるはずです。
一寸先は何が起こるかわからない世の中です。「避難所運営ゲーム」(HUG)を使っての防災訓練のように、セキュリティ教育も座学だけではなく、やはり体験とセットで考えるのが、高い効果を得る方法であろうと思います。
良いと思ったことで、すぐにできそうなことなら、迷わずやろう
「避難所運営ゲーム」(HUG)もそうですが、標的型メール訓練もキットを使えば、自社で手軽に実施することができます。
訓練を実施するのに毎回、何十万円~何百万円もの費用や、かなりの手間がかかるというのならともかく、そうではないのですから、あとはやる気が有るか無いかだけです。
「へぇ~」と思ったことを「ふ~ん」で終わらせない。
良いと思ったことで、すぐにできそうなことなら、迷わずやる。これを否定する理由はないはずです。
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